木造の壁倍率告示の改正と注意点(告示第490号)

3月26日に告示された第490号は、いろいろと波紋がでているようです(詳しくは技術的助言を参考)。同じく改正されたツーバイフォーでは高倍率が可能になったと歓迎の声も聞かれますが、在来の反応はイマイチ。個人的にはこのような高倍率化は壁の強度以外の部分で問題が発生しそうで、慎重にいきたいので、しばらくは静観するつもりです。さっそく国土交通省住宅局建築指導課建築物防災対策室長より、注意喚起がでていることから、現場での知識提供や習熟に一層力をいれなければならないと思います。

ツーバイフォーでは従来最高倍率だった3.5倍が改正で最高4.8倍になります。在来工法では、構造用パーティクルボード、構造用MDFが追加されました。構造用合板についてもくぎの種類間隔等でより高倍率の耐力壁が実現しやすくなりました。また従来限定的過ぎた土台等にくぎで打ち付けた受け材等に耐力壁を施工する際の仕様についても拡充・明記されたことによってバルコニー等で使いやすくなりました。

心配なのは、「可能になったよ~」ということだけ伝わり、納まり、釘、間隔、施工方法などが伝わらないこと。国も告示レベルの公開だけでなく、講習会やテキストの配布など考えて欲しいところです。またKIZUKURIのような壁倍率で入力するソフトは構わないけど、HOUSE-ST1など壁材種を指定して入力できるソフトには早めに反映して欲しいところです。その際納まり図を参照できたり、印刷できたりする機能があれば施工ミスは防げると思います。今回の告示はブログに書こうか?迷いましたが、思った以上に情報発信している人が少ないので唖然としました。時代が確実に変わってきたな~と感じます。

住木センターは最近矢継ぎ早に新着情報を更新していますが、この件の最近の記載はなし。本来はグレー本等の書籍の発行元だからこそ、いち早く情報公開してほしいところですが、ちょっと残念です。その点ツーバイフォー協会はいち早く告示改正について公開してくれたのでありがたかったです。

構造用パーティクルボードはN50@75mm(外周)N50@150(その他)で4.3倍確保です。これくらいあると木造2階建てで外部に筋かいを設けなくて済むので断熱苦労しないでいいので楽です。構造用合板の9mm以上でCN50@75mm(外周)CN50@150(その他)で3.7倍です。手軽に入手できる構造用合板でこの倍率を壁量計算レベルで使えるのはいいですね。CN50である点は注意が必要です。少なくとも外部で筋かいダブルは不要になります。ちなみに構造用パネルは同じピッチでN50で同倍率になっていますが何かの間違えじゃないかと不安になります。

大臣認定を使わず高倍率を設計できるのは、構造計算を行うほうにとっても有り難いです。面倒な認定書をつけなくてすみますし(未だに求める検査機関があるのは残念)。

受け材・床勝ちの件はまた後日。

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