超高層ビル・高層マンションの安全性と確認

 3月10日のケンプラッツに興味深い記事が掲載されています。「大地震後の超高層、危険度判定の遅れで1ヶ月使用不能も」という記事です。
 構造設計の立場で言うと、超高層マンションやビルは、一般の建物よりもきちんと設計・施工されており、多少の地震では問題のない場合が多い・・・はずでした。しかしながら老朽化も進みますし、長周期地震動の問題もありますから、絶対ではありません。何よりもこの記事で興味深いのは、大震災後、その建物が大丈夫かを見極めるのが非常に難しいと言うことです。
 ちなみに小さな建物でも難しいです。今回のクライストチャーチの地震でも倒壊ビルに関する資料のなかに、前年に発生した地震後の調査がありますが、大丈夫という見解がある(原文を見ていませんし詳細はわかりませんが)ようです。現実的に使い続けているわけですから、大丈夫だと思っていたのでしょう。現実的には非常にもろくなっていたようですが。高層だと調査も時間がかかりますし、調査する技術者も非常に少ないです。またエレベーターがなければ階段で上って調査しなければならず、高齢化が進んでいる構造技術者には辛いのではないか?なども心配事項です。つまり建物が無事に見えても安心できる!とは限らないし、その確認に時間がかかることから、使用できる状態まで長引く可能性が高いのです。高層のビルだからといってリスクがないわけではないのです。
 
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