HOUSE-DOCで、必要耐力Qrを施行令第88条地震力で求める方法

 木造耐震診断ソフトHOUSE-DOCの欠点!を構造屋さんに言わせると「Ai分布が使えない」とか「地震力を求められない」とか、つまり施行令88条の地震力を使っての耐震診断をできないことをあげる人が多い。この点をメーカーに言っても対応してくれないでしょうしねえ。このことを指摘する人は東京デンコーの安心精密診断2004を使います。これは屋根の荷重も壁の荷重も構造計算ソフト並にコントロールできる「ほとんど構造計算ソフト」並の荷重計算機能を備えている。
 入力でしか耐震診断をできない素人以外の耐震診断技術者なら「屋根の仕様が1階と2階で異なる」「壁が面によって重さが異なる」「半分地下に潜っていて1階部分の木造部分が低い」「2階が倉庫(積載荷重が違う)」などの木造特有のバラバラさで困ったことでしょう。そんなときに荷重計算や高さが反映できると、より実情の耐震診断結果に近づけることができます。
 そんなわけで問い合わせが多いのだが、実は構造屋さんなら簡単に実現できるのです。その例を一つ紹介します。実際は結構方法が多いのですが。
 木造構造計算ソフトのkizukuriを持っているなら、壁倍率を無視して入力します。プランと高さ、仕上げなどを入力し計算します。ちなみに梁も適当で大丈夫です。当然構造計算できません。しかし建物の荷重やCiは計算されます。この数値を求めQrを算出します。算出と言っても荷重×Ci(しかもkizukuriなら計算結果ずばりが計算書に出ています)なので電卓があれば簡単です。
 この数字をHOUSE-DOCの上部構造評点の必要耐力Qrの欄の数字と置き換え、計算し評点を出します。ですから構造屋さんたちは、別に安心精密診断2004を買わなくても使い慣れた構造計算ソフトで入力してCiや荷重を出せれば、精密診断法1で地震力を活用することができるのです。もちろん安心精密診断2004でやれば、二度手間を省けるわけで、この手の建物の診断のために私も安心精密診断2004を持っています。
 それにしても、他ソフトなどで出したQrを代入できる機能くらい耐震診断ソフトなら搭載しておいて欲しい。別に手計算でも瞬間にでるのだが帳票に書き込まねばならず美しくありません。HOUSE-DOCも必要体力割増係数なんてものをつけるくらいなら、Qrの代入機能をつけて欲しいものです。
 今回、ある設計者の手伝いで、この作業をやったのですが瞬時に終わりましたね。半地下の物件だったので1階の荷重が少ないため、標準で計算するより1階の必要地震力が少なくなったので、評点が一気に上がりました。
 本来精密診断の必要耐力は、この方法で求める方が(1)です。技術者ならこの方法をマスターしておいて損はありません。別に構造計算ソフトがなくてもできますからねえ。
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