耐力壁って難しい

 木造住宅を設計する際、2階建てまでなら地震に有効な壁(耐力壁)の量を計算し、必要壁量に足りているかをチェックします。その根拠となるのが耐力壁の壁倍率で0.5~5倍まであって、倍率が大きいほど強い壁になります。構造設計上では、ある程度弱い壁を多く入れた方が建物のためにはいいのですが、実際はある程度大きな壁を入れてしまって、壁の数を減らすのが一般的になっています。また耐震性の重要さがある程度認知されてきたため、耐震等級2,3級(それぞれ建築基準法の1.25倍、1.5倍の強さ)の建物も増えてきています。私に言わせれば快適性を取るか?耐震性を取るか?で自ずと壁の量は決まってきます(あくまで法の範囲内でのこと)。
 まあ、それでも基本的に足し算で求められるレベルで非常に簡略です。しかし実際は力学上では非常に難しいのです。それを安全面であまり支障がないレベルで簡略化した現在の手法は非常に優れていると思います。
 さて、最近は耐震診断や限界耐力法など他の計算手法により、壁のデータをより詳細に公表されるようになってきました。それによると同じ壁倍率でも筋交い系とボード系では挙動が異なることがわかります。また理論を読んでいくと、非常に奥深く難しいものであることもわかってきます。上っ面の設計方法だけを習熟するだけでなく、そういった理論面を理解することも必要だと感じています。壁の強さといっても、色々種類があります。そういった特性を考えながら構造設計をやっていきたいものです。
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